2016.5.7(土)PM1:30
私たち(私と奥さん)はコジロウに対してとんでもない仕打ちをしてしまいました。
我関せずといったコジロウがパソコンで作業をしている私の横に今チョコンと座っていますが、一歩間違うとコジロウがここにはいなかったのだと思おうと、自分のしてしまったことへの怒り、後悔、情けなさでいっぱいです。
記事にすることもためらいましたが、2度とこのようなことが起こらないように私自身への戒めと、犬と生活されている方々のためにも書きたいと思います。
犬の熱中症は危険!!
コジロウを熱中症にさせてしまいました。
車の中に1時間閉じ込めていたのです。
私たちのせいです。
地元から離れた場所で用事があったのですが、用事を済ます間、車の中でコジロウを熱中症にさせてしまいました。
それまでは30分置きに確認に行ったり、窓を開けたり気を付けていました。このGW中旅行に行った時もそのようにしていたのですが、なぜか昨日だけはそうしなかったのです。
涼しかったこともあったのですが、おそらく心のどこかで、
「大丈夫だろう」
と思っていたのです。
今考えると、これがいけないのです。勝手に私がそう都合よく判断しただけです。
私もそうですし、皆さんもそうだと思いますが、私たち人間は、車の中が暑ければ窓を開けて涼しい風を入れますし、エアコンのスイッチを押すことができます。
犬であるコジロウはそんなことできません。できるわけがありません。
避暑地であったし、車を離れるまでエアコンをつけていて車内も涼しかったので、少しの間なら大丈夫だろうと思いました。
完全に過信というか慢心、あってはいけない人間の身勝手な勘違いなのです。
これがいけないのです。
車に乗った時、試しにエアコンでガンガンに冷やし、エアコンを消してみましたが、ものの5分で猛烈に暑くなり、エアコンをつけてしまいました。
こんなところに1時間もコジロウを放っておいたと思うと、今この文章を書きながら自分に対して怒りが込み上げてきます。
地獄だったでしょう。
熱中症で立てないコジロウを発見・・・
私が発見した時には、視点も合わずぐったりして、息は荒く、よだれが垂れ、呼びかけても反応しない状況でした。もちろん立ち上がることすらできません。
正直、一瞬何が起きているかわかりませんでしたが、数秒後に「熱中症だ・・・」とわかった途端、自分がしてしまったこととコジロウのぐったりした姿に動揺しましたが、無意識に携帯で近くの動物病院を探し、電話をしました。
最初に電話をかけたすぐ近くの病院は休憩時間だったのか繋がりませんでした。
すぐに別の病院に電話をしました。その病院はすぐ出てくれましたが、コジロウの症状を伝えると、もっと近い病院に連れて行って下さいと言われました。車で30分はかかるところだったので1分1秒でも早く処置をしてくれる病院の方が良いとのことでした。
今思うと、もしその病院に連れて行っていたらコジロウは死んでいたかもしれません。
もう一度、近くの病院に電話をしました。
しかし、やっぱり電話に出てくれません。
一刻を争う事態だったので、もうそこの病院にコジロウの命を預けるしかないと思い、車で向かいながら電話をかけました。
やっと繋がりました。繋がったと同時に病院に着いたぐらいでしたので、すぐ病院の中にコジロウを連れて行きました。
コジロウを動物病院へ
獣医の先生と看護師さんに状態を話しましたが、コジロウの様子から私が説明しなくても熱中症と判断したのでしょう。
すぐにコジロウをシンクの中に入れて、水を全身に浴びせ、氷で体を冷やしました。
コジロウはまだぐったりしていました。
コジロウの体を冷やしながら、先生が体温計を持ってきて体温を計りましたが、表示された文字は「H」・・・。
なんと42℃を通り越して計れない状態だったのです。
15分ぐらい経った頃でしょうか、今までぐったりしていたコジロウが少し動くようになりました。
水に浸かったコジロウは、なんとかそこから脱出したかったのでしょう、弱った体を精一杯動かしてシンクから出たそうにしています。
そして今まで聞いたこともないような、なんとも悲しく切ない鳴き声でずっと吠え出しました。
「ウォーン、ウォーン、ウォーン・・・」
私に向かってなのでしょう・・・、私の目を見ながらずっと何かを訴えているような感じで吠え続けました。
「こんなに辛い思いをさせやがって!!」
「なんて酷いことをするんだよ!!」
そう言っているようでした。
今でもその時のコジロウの表情と鳴き声は忘れることができません。
30分ぐらい経ったころでしょうか、数字で表示されるぐらいに熱が下がってきたので点滴を打ちました。
いきなり体温が高温になったため、血液がドロドロになっているのを水和させるということでした。
点滴は1時間ぐらいでした。
その間、看護師さんが濡れた毛をドライヤーで乾かしてくれました。急激に下がった体温を今度は平熱までに戻さないといけないとのことでした。
仕事とはいえ、その看護師さんのコジロウに対する愛情溢れた作業には本当に感謝しています。看護師さんもずっと氷水の中に手を入れていて、きっと手の感覚も麻痺していただろうに嫌な顔一つせず対応してくれていました。
心電図で心臓のチェックもしました。今のところ異常は無いとのことでした。
私はずっとそばにいました。
目の焦点も定まり、だいぶ落ち着いたようでしたが、急にまた今まで聞いたことのないような声で鳴いていました。意識が戻ったと思いきや、なぜだか物凄く冷たい氷水の中にいてびっくりして混乱していたのでしょう。
1時間の点滴もようやく終わり、自分から動こうとしたのですが、なかなか立ち上がりません。
後ろ足が思うように動かないのでしょうか。
でもなんとか自力で立ち上がり、その辺を徘徊するまでになりました。
最後に、先生の説明を聞きました。
「ここに来た時は本当に危ない状態で、今だから言えますが、あと10分遅かったら死んでいたかもしれません。応急処置はしましたが、このままかかりつけの獣医さんに診てもらって下さい。」
「キャバリアは元々心臓が弱い犬種なので、急激に冷やすことは良くないのですが、あの状態ではまず体温を下げることが先決でした。ですので心電図もチェックしました。」
先生と看護師さんには本当に感謝しました。何度もお礼を言って病院を出ました。
私たちは帰りの車中、猛省しました。
途中、お水を飲ませよう、おしっこをさせようとパーキングエリアに立ち寄りました。
お水をなかなか飲みません。ようやく飲もうとペロペロしたのですが、いつもと様子が違って水のあるところに舌をもっていきません。
一瞬心の中で「目が見えないの?」と思いました。
ウンチはしましたが、下痢、ほとんど水に近い状態でした。おしっこはようやくしました。
歩くときはやっぱりまだ後ろ足がフラフラします。それはそうだなと、ついたった1時間程前まで生死をさまよっていたんだから。
「もし、コジロウの後ろ足に麻痺が残ったらどうしよう・・・」
縁起でもないと思いつつも、その原因は私たちなのだと、改めて事の重大さに心を痛めました。
そして車に乗り込みました。
かかりつけの動物病院に到着する前に、コジロウは2度車内で吐いてしまいました。先ほどの先生から、水は飲ませて良いが体、胃が弱っている状態で水を飲むと吐くと思いますと言われていたので覚悟はしていました。
そして、かかりつけの動物病院に到着し、主治医のS先生に診て頂きました。
熱中症の代償・・・
まずは先ほどの獣医さんの応急処置が良かったことを診断報告書を見て確認されていました。
但し、あくまで応急処置であるので、まずは後遺症で考えられる肺に水が入っていないかを確かめるレントゲンと血液検査をすることになりました。
結果、肺の方は問題無しでした。
しかし、血液検査は、肝臓の数値など幾つかの項目がレッドゾーンになっていました。
つい数週間前の血液検査では全てが正常値で、9歳とは思えない健康体と先生も驚いていたのに・・・。
コジロウはまだ弱っているので大事をみて入院となりました。
先生から過去の事例で夕方4時頃公園で熱中症になった犬が運ばれてきて、一度は平常に戻ったものの容態が急変して夜9時に亡くなったことが最近あったので、まだ安心はできない、それぐらい熱中症は危険なのです、と説明を受けました。
そして、熱中症を卵に例えて説明して頂きました。
生卵とゆで卵、同じ卵ではあるが、一度温められてゆで卵になってしまったら生卵には戻らない。
犬の体も一緒で、高温が続くと何かの臓器に負担がかかり本来持っている役割が発揮できないのです、と。
本当にその通りだなと思いました。
今回起こしてしまった熱中症は、私たちのエゴ、私たちの都合の良い勝手な判断、私たちのコジロウに対する真の愛情の無さが原因で起こったのです。
これから暑くなる季節ですね、毎年ニュースで「熱中症」の事件を聞きます。
親がパチンコに行って車の中に幼児を放置・・・、私は他人事のように最低な親だなと思っていました。
まさか自分がそのようなことをしてしまうとはもちろん夢にも思っていませんでした。
今思えば、たまたま近くに動物病院があり、営業時間外ではありましたが電話が通じ、即対応して頂けたのでコジロウは助かりました。
もし、近くに動物病院が無かったら・・・、ぞっとします。
熱中症からの生還
3日間の入院を終え、何事もなかったようにコジロウは見事復活しました。
今現在もコジロウは元気です。コジロウの生きる力、コジロウの生きたいという力に私たちは救われました。
きっとコジロウは、
「もし自分が死んじゃったらこの人たちはどうなっちゃうんだろう。頑張って生きなきゃ!!」
と思ってくれたかもしれません。
飼い主のどうしようもなく勝手で都合の良い考えですが、本当にそう思いたいぐらいコジロウは元気です。
しかしながら、いつかはやってくるコジロウの死。
コジロウがどんなに長生きしたとしても、その時がやってきたら私たちは熱中症のために寿命が縮んで死を迎えたのだとコジロウに懺悔するでしょう。
私たちは今回の熱中症の件で、
「私がそう思うだろう」
ではなく、
「コジロウがそう思う」
と視点を犬目線で考えることによって防げる事故だと学びました。
コジロウ、本当にごめんなさい。
コメント
コメント一覧 (2件)
はじめまして❗奥様と同じ職場でミニチュアシュナウザーを飼ってます
コジロウくん助かって本当に良かったです
白内障の記事などからも、とっても深い愛情を感じるブログですね
これからもブログ楽しみにしてます
はじめまして佐藤様。
嫁の職場の同僚のお方様なのですね。
いつもお世話になっております。
これからもお世話の方よろしくお願い致します^^;
シュナウザーを飼われているのですね。
一度コジロウとご対面させたいですね。
今後ともよろしくお願い致します!!