犬の腎臓病は怖い!嘔吐、痙攣、肥大・・・今のうちに知識をつけておく

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今回は犬の腎臓病について書きたいと思います。

2016年5月7日にコジロウを熱中症にしてしまった時、後遺症による腎臓病を発生する可能性があると言われていました。今現在は特に症状もないですが、やっぱり歳と共に色々なところにガタが来るのはしょうがないとしても、飼い主の責任として、知識があったことに越したことはないですからね。

[mokuji]

もくじ

腎臓とは?

腎臓は、流れ込む老廃物の混じった血液をろ過する「ザル」の役割をする機能があります。もし、腎臓が上手く機能しないと、血液中の老廃物をろ過することができず、また、体に必要な水分を再吸収することが出来なくなってしまうのです。

この「ザル」の役割をするところが、「ネフロン」といいます。犬には、ネフロンが約80万個あると言われています。ちなみに人間はネフロンが約200万個あります。

腎臓病とは、このネフロンが傷ついて上手く機能しなくなることで起こります。腎臓病は、加齢によってネフロンが傷ついて数が減っていくので、高齢になれば発症しやすい病気なのです。

ネフロンが元々の数の半分程度残っていれば症状はさほどありません。半分残っているネフロンが壊れてしまったネフロンの役割をフォローしているからです。

しかし、その後もネフロンが傷つき壊れてしまい、およそ4分の1程度になるまでに、水をたくさん飲む、おしっこの量が増えるといった症状が出てきます。←これが、腎臓病のサインです。

ネフロンが壊れるということは、ザルの機能を果たさないので、老廃物が素通りしてしまうということです。ネフロンは再生しないので、腎臓が一度障害を発生してしまうと、残念ながら再起不能です。

ザルの機能を果たさない、老廃物が素通りすることを避けられないのであれば、老廃物を極力減らさなければいけません。そうです、血液を作る食事が大事なのです。

腎臓病の種類

腎臓病は大きく分けて、中毒といった急激に腎機能が低下する「急性腎不全」と、ゆったりとした時間だけれども、徐々に確実に腎臓病が進行していく「慢性腎不全」の2つがあります。一般的に、何らかの原因で発生する急性腎不全は慢性腎不全に比べて発生率は低いのですが、いずれにしても早期発見が重要なのです。

思い出しただけでもゾッとし、自己嫌悪に陥ってしまいますが、コジロウを熱中症にさせてしまった時(2016年5月7日)、この急性腎不全の疑いも考えられました。今も特に定期検診の数値も悪くないのですが、熱中症によりダメージを負ったことは確実なので、今後も些細な異変も感じ取っていかなければいけません。

腎臓病症状のステージ

腎臓病は、ネフロンの状態により、およそ4段階のステージに分けることができます。症状と腎機能は以下の通りです。

ステージ1

腎機能は正常時のおよそ3分の1程度です。ステージ1の段階では、特に変化も見られず、血液検査にも特に異常が示されません。ですので、腎機能を詳しく知りたいのであれば、尿検査で知ることができます。

尿比重1.03以下であったり、タンパク尿、または腎臓の形状異常で判明する場合があります。

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尿比重とは?
尿内の水分と尿素や塩化ナトリウムなどの水分以外の物質の割合を算出した数値。
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ステージ2

腎機能は正常時のおよそ4分の1程度です。腎臓病で最初に見られる症状「多飲多尿」がサインです。腎機能が低下すると、おしっこが濃縮できず、薄くなるために量が多くなり、多尿となります。多尿になれば、体も水分不足になり、喉が渇いて水をたくさん飲むようになります。

ステージ2は、多飲多尿ぐらいが症状で食欲は普通にあるので、なかなか気づかない飼い主さんも多いそうです。

ステージ3

ステージ3になると、腎機能は正常時の10分の1となります。この段階では、腎機能の低下がかなり進み、老廃物を排出することができなくなってしまい、「尿毒症」が発症します。

元気がない、食欲不振、嘔吐、痙攣など、飼い主さんがようやく異常に気付く段階がこのステージ2です。また、血液内の尿毒素により、口の中や胃の粘膜が荒れることで、口内炎や胃炎になりやすく、独特な口臭も出ます。

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尿毒症とは?
本来、腎臓が処理する老廃物が、腎機能が低下することによって体内に残ってしまい、それらの老廃物が体に悪影響を及ぼす症状。
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血液検査では、CREA(血清クレアチニン)、BUN(血清尿素窒素)といった数値の上昇がみられます。CREAもBUNも腎機能が正常であれば腎臓から排出されるのですが、腎機能低下により排出できなくなり、血中濃度が上がるわけです。

また、腎機能正常時には「エリスロポエチン」という赤血球を作るホルモンが分泌されるのですが、腎機能低下により赤血球も減少し、貧血を起こすこともあります。

ステージ4

腎機能は正常時の20分の1となってしまい、全く腎臓の機能を果たさない段階です。い
種類のつまで命が続くかわからない状態で、治療も困難を極めます。

「タンパク質」、「リン」、「オメガ3脂肪酸」について

万が一、愛犬が腎臓病になってしまった場合、悩むのは食事ですよね。今までは一般的に低タンパク低カロリーな食事が動物病院で勧められていました。

高品質で消化率の高いタンパク質

しかし、低タンパクな食事では腎臓病発病を防ぐことができないということ、高タンパクな食事が腎臓に負担をかけることはないことが最近の研究によって判明したので、現在では、

高品質な消化の良い高タンパク質な食事が良いとされています。

タンパク質が多ければ老廃物も増えるので腎臓に負担がかかると言われていますが、良質なタンパク質は老廃物が少ないので腎臓に負担はかからないのです。

加工されたジャーキー肉は腎臓に負担がかかるタンパク質(良質ではない)を含むので、食べるのはやめておいた方が良いでしょう。

リン

腎臓病になってしまった場合、気を付けなければいけない栄養素があります。

それは「リン」です。本来、リンは歯や骨といった体を作るために必要な栄養素なのですが、健康なワンちゃんで腎臓が上手く機能していれば余分なリンは尿で排出されるのですが、腎臓病になってしまったワンちゃんの場合、リンを上手く捨てられないのでどんどんリンが溜まってしまいます。

また、血中にリンが放出されるとカルシウム不足になるので、カルシウムの元となるビタミンDが必要となります。

ビタミンDは日光で活性化されるので、日射病に気を付けなければいけませんが、日光に当たり適度な運動をすること、不足がちなカルシウムをバランス良く摂ることが大事になります。

オメガ3脂肪酸

カリフォルニア大学の研究によると、オメガ3脂肪酸を摂取したワンちゃんは、腎病変や蛋白尿の発生が低減されて死亡率も下がったと報告されています。

オメガ3脂肪酸には、抗酸化作用、抗炎症作用があるため、血液のろ過を維持する腎臓の働きを良くしたと考えられています。

高品質なタンパク質で低リンの食べ物

運動をやられている方、食事・栄養素の知識がある方はご存知だと思いますが、タンパク質はアミノ酸の集合体です。

9種類の必須アミノ酸がバランス良く含まれるほどスコアが高く、「100」に近い数値ほど理想的とされています。

アミノ酸スコアが高い高品質なタンパク質で、低リンの食べ物は以下の通りです。

牛バラ肉、牛ヒキ肉、馬肉、鶏ヒキ肉、鶏ムネ肉、鶏モモ肉、豚バラ肉、豚ヒキ肉など。

ブリ、イワシ、カレイ、二シン、タラ、タイ、サケなど。

豆乳、オカラなど。

おすすめ高品質タンパク質ドッグフード

『馬肉自然づくり』




良質な高タンパク質なのに、低脂肪・低カロリーな馬肉を使用したドッグフードです。カルシウムも豊富に入っていますし、添加物・保存料・着色料・香料も一切はいっていません。そして、我々人間も食べられる安全・安心なドッグフードなのです。

馬刺し専門店がつくる「馬肉ドッグフード」

『アニモンダ インテグラプロテクト』

このドッグフードは、腎臓病のワンちゃん用に特別に開発された療法食です。リンの含有量を減らしていますが、タンパク質も減らしています。最近の研究では、良質なタンパク質は摂った方が良いとされているので、補う食事も必要かもしれませんね。

楽天または公式HPで購入できます。

[button url=”https://animonda.co.jp/dog-food/integra-protect/nieren/” text=”『アニモンダ インテグラプロテクト』公式HPはこちらから” type=”normal” target=”blank” color=”red” icon=”yajirusi” icon_align=”right” icon=”gaibu”]

腎臓病用薬

『フォルテコール』


『フォルテコール』は、本ブログではよく紹介している「うさパラ」で購入できます。

犬猫兼用で、心臓病の一つである僧帽弁閉鎖不全症用の薬ですが、慢性腎不全、心筋肥大症にも期待できる治療薬です。

継続的に使用する治療薬なので、動物病院よりも格安に購入できるので、うさパラでも非常に良く購入されています。

フォルテコール(犬用)20mg

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本剤は要指示医薬品であるので獣医師等の処方箋・指示により使用すること。
本剤は効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。
本剤は定められた用法・用量を厳守すること。
小児の手の届かないところに保管すること。
本剤の保管は直射日光、高温及び多湿を避けること。
変色が認められた場合には使用しないこと。
分割した錠剤は気密容器に入れて保管し、速やかに使用すること。
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まとめ


いかがだったでしょうか?些細なことでもいつもと違うことがないか、普段から愛犬のチェックをしなければいけませんね。

腎臓病に関して言えば、コジロウは今のところ症状は出てきていません。これから夏に向けて、水をたくさん飲む時期になりますが、「夏だから水を飲むんだ」という固定概念に囚われてはいけないのだなと肝に銘じています。

コジロウ、そして皆さんの愛犬が健康長寿で元気でいられることを祈っています!!

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